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5月25日の回答要請について農水省からの回答書(2001年6月7日)


 種子における異品種の混入は、それが遺伝子組換え体であるかどうかにかかわらず、種子会社等の信用問題となるため、種子会社等は、委託契約の際に、採種のための基準(他品種との隔離距離等)を定め、栽培、選別、保管・流通等において厳密な管理を行っているところです。
 さらに、輸入された種子は、種子会社等によって更に選別、調整(異品種の混入が判明すれば除去される)され、ここでも異品種混入を排除しているところです。
 このように厳しい管理等が行われているため、種子において、未承認の遺伝子組換え体を含む異品種の混入の可能性は極めて低いと考えています。

 一方、不特定多数の未承認の遺伝子組換え体を含む異品種の混入について、網羅的に検査を行うことは、理論的にも物理的にも極めて困難であり、種子に関して組換え体を含めた異品種混入の有無について網羅的に検査を行うことを義務付けることは困難と考えています。
 しかしながら、米国において、スターリンクが検出されなかった場合のみ販売を認めるとともに、その旨の証明書を交付することとされたことを受けて、我が国においても、種子におけるスターリンク等異品種の混入防止の徹底を図るため、

 @ 飼料用とうもろこし種子については、スターリンクが検出されなかった旨の証明  書を輸出者に要求するとともに、証明書を有しない種子については、我が国の種子会社等が自ら検査を行い、スターリンクの混入が明らかになった種子については、廃棄等の処分を行うよう指導したところであり、

A 生食用とうもろこし種子については、これまでスターリンクが混入した事実は報告されておらず、また、スイート種とデント種の形態が異なるため、スターリンクの混入を通常行われている選別段階で容易に防止することができることから、新たな検査を行うこととしていませんが、生食用とうもろこし種子を取り扱う(社)日本種苗協会に対して、スターリンク等の異品種の混入が起こらないよう注意を促したところです。
なお、遺伝子組換え体の利用については、我が国を含む多くの国において、その商品化、商業栽培、環境放出等に先立って、行政当局による安全性の確認や承認を行う仕組みは設けられているものの、種子への意図せざる混入に対応する制度は未整備であり、この問題についての国際的な議論が開始されているところです。

 検査等については、前述のとおり、未承認の遺伝子組換え体の混入の可能性は低く、また、現時点では意図せざる混入についての制度も未整備であることから、検査の義務付けは困難と考えています。このため、種子会社等の自主的な検査等を指導していきたいと考えています。
 表示の義務付け等については、遺伝子組換え技術により育成された品種である旨の表示を制度的に義務付けることは、種子が国際的に流通する商品であることにかんがみ、諸外国の動向を踏まえ、一部の食品に遺伝子組換え表示が義務化(本年4月〜)されたこと等も勘案しつつ、検討する必要があると考えています。

 また、遺伝子組換え体の混入をどの程度まで許容しうるかという問題については、OECDやEU等での世界的な議論の動向も踏まえて検討する必要があると考えています。 代替種子の確保及び保証書の添付については、前述のとおり、飼料用とうもろこし種子の輸入に際して、スターリンクが検出されなかった旨の証明書を要求するよう指導していますが、種子の商業的な販売にあたり、異品種が混入していない純度の高い種子を供給することは、証明書(保証書)を添付するかどうかも含めて、種子会社等が責任を持って対応すべき問題であると考えています。
 損害に対する補償については、意図せざる混入により生産者等に何らかの損害が生じた場合は、民事事件として解決されるべきものと考えています。

 在来種の保護と保存については、在来種を含めた遺伝資源は育種用素材として重要であることから、農林水産省では、ジーンバンク事業により、その収集、保護を行っているところです。
 遺伝子組換え技術については、

@その可能性について正当に評価がなされること、

A最新の科学的知見に基づき、環境や健康等に与える影響についての十分な評価が行われる必要があること、

B消費者の関心に対し、的確に応える必要があること、を基本としてきたところです。

 このような考えのもと、遺伝子組換え作物の環境に対する安全性については、指針に基づき、専門委員会において科学的見地から審査の上、環境に対する安全性を確認しているところであり、今後ともこうした審査を適正に行い、国内栽培における安全性確保について万全を期してまいりたいと考えています。

 このため、「持続性の高い農業生産方式の導入の促進に関する法律」が平成11年7月に制定され、これに基づきたい肥等による土づくりと化学肥料・農薬の低減に一体的に取り組む農業者に対し、金融・税制上の支援措置を講じているところです。 


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