日本での栽培や輸入を目的とした遺伝子組み換えトウモロコシ3種の安全性評価のための隔離ほ場試験を行う茨城県つくば市の農業環境技術研究所で5月22日、周辺住民への一般説明会が行われました。 キャンペーンからは、天笠代表ら5人、つくば環境と人権のための市民会議の中島スミ子さんら7人が参加。農環研の河辺暹生物環境安全部長や申請者のノバルティスシード社、ダウ・ケミカル社(モンサント社は欠席)からの説明を聞き、組み換えトウモロコシの試験栽培のやり方や目的、花粉の飛散などをめぐってやりとりが行われました。 はじめ河辺部長が行った説明によると、5月8日現在、日本で確認されている遺伝子組み換え植物は、次のとおりです。 (農水省のまとめ)
今回、栽培試験の行われるのは、 @ノバルティス社の害虫抵抗性トウモロコシ(Bt11系統
フィールドコーン、スイートコーン)
を、食用、飼料用として種子販売を念頭に栽培目的、 |
農環研では、一昨年、Bt
コーンの花粉で蝶の幼虫が死んだというアメリカの報告について実験したが、「日本では安全性に問題なかった。しかし危険性は絶対否定することはできない」として、農水省の「指針」に、非標的昆虫に及ぼす影響の試験を追加させたと報告。ところが、これまでは花粉の飛散を調べたデーターもなく、組み換えトウモロコシの環境への安全性評価に花粉の飛散調査はやられていないことが明らかになりました。
今回はスターリンク問題の影響もあって、緊急調査で「トウモロコシ花粉の飛散調査研究」を近くスタートさせるとしています。その方法は、那須の草地研究所で非組み換えトウモロコシを使い、200〜300bの距離で受粉目的の花粉がどのくらい飛ぶかを調べるというものです。
しかし花粉飛散の評価基準については明らかにせず、またこの結果が出るのは2、3年先であり、隔離ほ場での栽培試験は一年間であり、「緊急調査の結果が出ない先に安全性確認ができるのか」という追及にはノーコメントでした。
また参加者からは、「もうけのために外国企業が開発した組み換え作物の試験を公的機関の農環研はなんのためにするのか」「安全性評価といっても、国民の多くは日本で作って欲しくない組み換え作物を入れるためのお墨つきを与えるものではないか」など、きびしい追及が行われました。河辺部長は「日本では、消費者の見方がきびしい面がある」と、たびたび口にしながらも「みなさんのような反対は一部の意見」という態度で終始しました。
このあと参加者は、3件の組み換えトウモロコシの試験栽培を始めている同研究所の隔離ほ場を見学しました。
(文責 塚平広志) |