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2003.9.10 遺伝子組み換え作物を作付けさせない全国集会第二部
各地からの報告 |
岩手県「遺伝子組み換えイネsub29系統」の作付け実験反対運動の経過報告。
生活クラブ岩手 熊谷由紀子
うれしいニュースがあります。水沢市では、県にたいして遺伝子組み換えイネの研究・開発の中止を求める意見書を岩手県に提出する請願が常任委員会で採択され、9月25日の本会議にかけられる予定です。これから水沢市に続く市町村を作り、県に対して強く訴えてゆきます。
11月28日盛岡市で「GM作物にNOを表明する」全国集会を行ない、集会終了後県庁に署名を届け、知事の口から「sub29の研究中止」を引き出したいと思っています。
岩手の遺伝子組み換えイネ監視ネットワークのメッセージ「わたしたち遺伝子組み換えイネ監視ネットワーク一同は、遺伝子組み換え作物はいらないと声を上げることによってWTO体制に反対する世界中の人々と連帯したいと思います。」
北海道農業研究センター遺伝子組み換えイネの一般圃場栽培の反対運動の経過報告
北海道遺伝子組み換えいらないネットワーク・
生活クラブ生協北海道 泉屋 めぐみ
圃場を見に行った人は「食べ物じゃないのだから、食べることにならないのだからいいだろう」と言われすごく怒っています。「このまま実用化するのではない。将来のため」と言われ、何か話がかみ合わない。納得できず開花前に阻止するために緊急署名を集め、9月5日農林水産省に提出しました。
遺伝子組み換えの作物はいつ、どこに忍び寄ってくるか分かりません。あらかじめ情報を得ておくことが絶対に必要だと思っています。
谷和原村での遺伝子組み換え大豆鋤き込み事件報告
常総生協 大石 光伸
谷和原村での遺伝子組み換え大豆鋤き込み事件では、全国からの暖かい励ましをいただき、本当にありがとうございました。茨城では、20年前から、遺伝子組み換え反対運動があり、活動が続いています。昨年組み換え大豆が作付けされ、現地にも行きました。今年も作付けされたので何とかしなければと思っていました。キャンペーンの7月23日の集会で、遺伝子組み換え作物いらない!茨城ネットワークを立ち上げ、3日後に鋤き込み事件がありました。茨城にはモンサントの圃場があり、谷和原村よりひどい状態です。10月中頃にその地域の固有の文化と種子を守る「反GMの大豆集会」を計画しています。
谷和原村の高津さんの近所の農家の話では、この辺の農家の多くは、土地を貸している。借りた人は、1日2日来て機械入れて白菜植えて帰り、途中一回きて農薬かけて、収穫のとき来る。これが茨城の農業の実態です。今若い人たちに、食べるものがこの土からできるということを伝えなければ、日本は滅びてしまいます。そういう足元の農業、わたしたちの命をはぐくむ食について、もう一度私たちも土に触れるところからはじめ、命の大切さを考えていく必要があります。自分たちの地域でやり直さないといけないし、消費者もただ遺伝子組み換えはいらないということだけではなくて、食べ物がどうできるのか、農業について考えることもあわせて運動を進めていこうと思っています。
中主町での作付け反対運動
市民オンブズマン滋賀 浅井 秀明
滋賀県には、遺伝子組み換え反対運動に取り組んでいる団体はありません。突然8月14日に天笠さんから「中主町の遺伝子組み換え大豆栽培を止めさせてほしい」とFAXが入りました。前職の全農の知り合いに事情を話したが、個人が自分の土地でやっているからしょうがないなと言われました。全農というのは、滋賀県の農産物を全部集めて全国に、地元に売っています。その全農の前に農協、JAがあり、次に生産者、農家があります。しかし、オンブズマンや環境生協、自然環境を守ろうという人や農業生産者の団体、有機農業の団体に声かけて反対運動が起これば、滋賀県の農産物は売れなくなり、大打撃を受けると言ったら、それは大変だということになりました。農協や中主町と話し合って、責任を持ってその農家に栽培を中止させようということになったのです。
それで8月18日まで待ってくれといわれました。栽培中止してからでは、アピールできないので、8月17日の日曜日にすぐに県知事と中主町と農協それから記者クラブに緊急要請文を作って送りました。18日午前中に記者クラブと全農と近江富士農協、中主町に連絡を取りました。全農は重大な問題だと受け止めていて、直ちに中止するように現地に見に行きました。現地では7月の下旬に種をまいたらしく、苗は15センチぐらいになっていました。結果、20日に地権者と長友氏により鋤き込みがなされました。
その後環境団体、農協そして県が連携してすぐに「滋賀県では遺伝子組み換え作物の作付け禁止」のガイドラインを作り、きちっと条例化しようとしています。「遺伝子組み換えの作物を作らない」という県がでれば状況が変ると思います。パフォーマンスで終わらないように、今までの運動仲間できちんと見張って行こうと思います。
作付け反対運動を進めよう
生活協同組合連合会・きらり 川島 光夫
滋賀県には反GMOの運動がなかったが、環境団体などに働きかけ、現地で作付け反対運動を立ち上げ、バックアップしていくことにしました。きらりではJAグリーン近江から大豆を、また産直米もたくさん扱っていることもあって、わたしたちの食べているものを汚さないでくれという立場から、ただちに各市町村、JAにこのことについてのメール攻勢をかけました。
8月20日の鋤き込みの時、畑に行くと、3反の畑の周りにロの字型にフクユタカを植え、真ん中に15センチほど育ったGM大豆が植えられ、すでに水が張られていました。バイオ作物懇話会の長友氏も立ち会っていました。作付けしていた農事法人グリーン中主(農家の田んぼを請け負っている)の田中さんと、鋤き込みされるあいだ話をしました。彼は農業しかない中主町の農業を何とかしたいと思い、国やJAなどの方針にのっとって大規模農業を請負型で進めています。それでも食っていけない。モンサントは稲作経営協議会などの専業農家や、田中さんのような積極的に農業を担おうとしている人たちを狙い撃ちしています。
今回県の中止決定はJAグリーン近江富士が「強行すれば中主町の農産物を一切扱わない」と恫喝をかけたことが大きいのです。JAの意思が県を動かしているということをふまえて地元大阪、神戸の自治体を動かして生きたいと思います。今各地のJAに「もし遺伝子組み換え大豆が作付けされたらどうなりますかね」と質問責めをしています。たとえば兵庫県には丹波の黒豆があるので、絶対にJAは反対するはずです。兵庫県知事に要請に行く前に、まずJAの見解を取る。そして最終的にガイドライン作成にたどり着きたいと思います。
今後の運動の展開としては、自治体の決議を挙げ、法を動かしていく。それと農民の立場で考えてみるために、長友氏や自治体、推進農民を呼んで話合いの機会を作りたいと思います。これまでの運動が食べるものの立場から、作るものの立場に明確に切り替わっているのです。モンサントがどう言おうと農民魂を持った農民の方に働きかけるチャンスが来ているのだと思っています。
今後の運動提起
天笠 啓祐
昨年、多くの署名と全国集会によって、遺伝子組み換えイネ「祭り晴れ」を開発中止にしました。その結果愛知県のバイオ関連予算が半分に減り、遺伝子組み換え関連の予算はゼロになりました。また日本たばこ産業、三井化学、キリンビール、三菱化学の大手4社が遺伝子組み換えイネの開発から撤退しました。残っているのはモンサント社だけです。今自治体で積極的に推進しているのは、岩手県と島根県です。島根県の農業試験場が、遺伝子組み換えメロン二種類の開放系の温室で作付け実験を開始しました。そして来年には、一般隔離圃場での実験に移行しようとしています。
今、岩手県と北海道で遺伝子組み換えイネ反対の署名運動をやっております。岩手では、11月28日に盛岡で全国集会があります。岩手県に対して大勢で署名を提出しに行きましょう。
また、「遺伝子組み換えを監視するネットワーク」を作り、国や自治体の研究機関、民間企業、大学の研究機関、バイオ作物懇話会がどこで、どういう作物を作付け実験しているか、全体を掌握し、研究・開発や作付けに対する牽制をしていきます。
それから海外ではGM小麦の動きがでてきました。アメリカ、カナダで申請され、2005年にはアメリカで認可が下りる可能性がでてきました。絶対にカナダ、アメリカでの申請を撤回させ、作付けを阻止しましょう。直ちにアメリカ、カナダ大使館宛の要請書を提出します。今回シュマイザーさんの講演会が全国で行われ、反対運動を盛り上げる大きな力になっています。シュマイザーさんの裁判を支えていくために「シュマイザー基金」を設立しました。シュマイザー講演録「GM汚染」の収益の全てをシュマイザー基金に入れます。(まとめ
名和 雪子)
各自治体で、知事や市町村長へ要請文を出してください
(要請文例)
○○県知事 様
遺伝子組み換え作物の一般圃場での作付け、実験圃場での栽培が増えている。バイオ作物懇話会(宮崎県・長友勝利代表)とモンサント社による除草剤耐性大豆の作付けは、一昨年9カ所、昨年6カ所、今年は農林水産省が地元への理解を求める等の指導を行ったことにより少なくなったとはいえ、3カ所にのぼった。
一般圃場での実験も活発で、かつての農林水産省の研究所(現在は独立行政法人)、自治体の農業試験場の圃場での栽培実験が進められている。遺伝子組み換えイネだけでも、今年は北海道、岩手県、茨城県の3カ所で行われている。
いったん作付けされれば、花粉の飛散が起き、周辺の農作物に影響が出る。一般の農家の農作物に意図しない形で遺伝子組み換え作物が広がるなどの事態が予想される。
米国、カナダ、アルゼンチンなどの遺伝子組み換え作物栽培先進国では、遺伝子汚染が拡大し、取り返しのつかない事態が起きている。除草剤耐性の遺伝子が広がり、除草剤でも枯れない雑草が広がり、農薬の使用量が増大するなどの環境悪化が報告されている。
また、遺伝子汚染された農家が、特許権侵害で訴えられ、高額の特許料を請求されるなどの事態も頻発している。
米国やカナダでは、遺伝子組み換え農業と、他の農業(慣行農業や有機農業)との共存が有り得ないことがはっきりしてきた。とくに有機認証を取り消されるなど、有機農業が壊滅的な打撃を受ける可能性があることが示された。遺伝子組み換え作物の栽培は、日本の農業自体の崩壊を招く可能性が大きい。
日本の農業を守り、農家を守るためにも、山形県藤島町がすでにつくり、滋賀県がつくろうとしているように、自治体が主体的に条例をつり宣言を行い、遺伝子組み換え作物を阻止する実効性のある取り組みを行うよう要請する。
「GM作付け監視市民ネットワーク」づくりへ
日本でもいよいよ、遺伝子組み換え作物の商業栽培が準備され始めた。実験圃場での作付けと合わせれば、日本全国いたるところで栽培が行われていることになる。
バイオ作物懇話会(長友勝利代表)が、モンサント社と共同で除草剤耐性大豆の作付け運動を進め、2001年は全国9カ所、2002年は6カ所、2003年は3カ所で作付けを行ってきた。これまでのところ、花粉の飛散が起きる以前に、刈り取られている。しかし、来年以降、栽培箇所がいくつになるか不明であり、全国展開を図っており、しかも収穫を目指し始めている。
民間企業の中で積極的に作付けを進めようとしているのが、このモンサント社である。その他の企業は、消費者が受け入れないという理由で、撤退するところが目立つ。とくに日本の企業は食品からは撤退傾向にあるが、花の開発は積極的であり、医薬品や健康食品用の遺伝子組み換え作物の開発には熱心であり、作付け実験は増大しても、減少しそうにない。
また、農業生物資源研究研のような、かつての農林水産省の研究機関(現在は独立行政法人)は、積極的に作付け実験を行っている。最近では、北海道と茨城県の実験圃場で遺伝子組み換え稲を栽培実験している。地方自治体は予算削減の影響を受けて、撤退するところが目立つが、岩手県のように積極的に推進している自治体もある。筑波大学のような一部の大学でも実験圃場での試験栽培が進められている。
このようにさまざまな形で、栽培実験が行われており、花粉の飛散による遺伝子汚染が広がっていく可能性が高い。さらに、本格的に収穫を目指して作付けすると、何が起きるか分からなくなる。
作物は、いったん野外で作付けされると、人間のコントロールを失う。現在起きているメキシコでのトウモロコシの原生種汚染など一連の生態系破壊が、そのことを雄弁に物語っている。シュマイザー事件の教訓を、私たちは忘れてはいけない。花粉の汚染が広がれば、わが国でも、遺伝子汚染の被害を受けた上に、モンサント社によって特許侵害で訴えられるケースが起きる可能性もある。
また、国産だから安全という神話も崩壊する。私たちは、遺伝子組み換え作物の国内作付けを認めるわけにはいかない。遺伝子組み換え大豆の作付け運動を阻止し、遺伝子組み換え稲の野外実験をやめさせ、実験圃場で行われているさまざまな遺伝子組み換え作物の栽培をストップさせ、遺伝子汚染の拡大を阻止する必要がある。
そのために、全国で「GM作付け監視市民ネットワーク」をつくり、私たち自身が、国や自治体の作付け実験、大学や民間企業の作付け実験、バイオ作物懇話会の作付けを監視していく運動を展開していこう。
監視対象(例)
現・旧の国の研究機関、自治体の農業試験場、大学民間企業、バイオ作物懇話会
(農業技術研究機北海道農業試験研究センター、北海道農業試験場、北海道大学、北海道グリーンバイオ研 北見(実績)など)
監視ネットワークに
参加してください!!
(連絡先)遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
03−5155−4756
WTOカンクン閣僚会議
交渉決裂!NGO行動盛り上がる!
9月10日から14日までメキシコのカンクンで開かれたWTO閣僚会議に日本消費者連盟の山浦康明さんが参加しました。報告を抜粋してお知らせします。
NGOの公式行動は9日から始まりました。国際農民フォーラムが、「食料主権と自由貿易」集会を開き、第3世界ネットワークはマーティン・コーさんがWTO問題の交渉の問題点を指摘しました。また、ヴァンダナ・シバさんらが「グリーン・バイオテクノロジーとは?」と題した講演をおこなうなど、WTO交渉に対するNGOの立場を鮮明にしました。その後テーマごとにティーチインが何時間にわたって開かれました。
10日には2万人規模のデモが閣僚会議目指して行われ、その中で韓国の農民イ・ギョンへさんが抗議の自殺をするという衝撃的な事件が起き、NGOの抗議行動が強まりました。13日には「企業のグローバル化と軍事化に反対するマーチ」も行われ、WTOの本質的な問題点を訴えました。
このようなNG0の行動とともに途上国もブラジル、中国を中心に20カ国以上が結束して、アメリカとヨーロパのごり押しともいえる対応に反発して交渉は決裂しました。
(詳しくは日本消費者連盟のホームページをご覧ください。
http://www1.jca.apc.org/nishoren/
(小野 南海子)
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