| 生物多様性条約カルタヘナ議定書国内法2月19日施行 |
GM汚染に対応しない「カルタヘナ法」
2月17日 院内集会
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質問1 生物多様性の確保の対象範囲と環境リスク評価の方法は?
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環境省 生物多様性の確保の対象は野生の動植物であり、栽培しているものは含まない。環境リスク評価は、環境中において遺伝子組み換え生物を使用した場合、生態系にどのような影響が出るかを評価する。具体的には、野生植物の生育、成育に支障を及ぼす性質、有害物質の産出、交雑性等をみる。
| 質問2 EUでは栽培作物を含めているが、国内法では対象に栽培作物を含めないのか? |
環境省 EUでは農業分野での栽培も含めているが、日本の国内法では考えていない。野生の動植物は自然の中でのみ世代交代を繰り返し、生息地の中でのみ種の存続を繰り返している。その存続を脅かされることをこの法律で防いでやる必要がある。栽培農作物の存続はこの法律で保護されるものではない。
農水省 「カルタヘナ法」では組み換え体の影響をうける対象として一般作物は含まれていない。作物への影響については別途考えていく。現在GM作物は商業栽培は行われていない。一部試験栽培は行われているが、現状では生産現場の混乱を防止するために2002年に出した文書「交雑防止のお願い」で対応している。「カルタヘナ法」によるリスク評価は、GM作物の使用承認は農水・環境大臣が主務大臣となり、野生動植物種及び個体群の存続に支障を及ぼす影響があるかを科学的に評価し、影響がないと認めた場合に使用を認める。
質問 生物多様性の中に栽培作物が入らないのはなぜか? 「カルタヘナ法」だけで全ての生物の多様性を保護するのではないのか? では、栽培作物はどう守るのか? 伝統的な在来種の保全などはどこでやることになるのか?
環境省 あらゆる生物の多様性を守る必要はあるが、野生動植物を守るのはこの法律だ。
質問 それでは、この法律は野生生物の多様性保護の法律なのか? 農作物や人間の多様性を守らないという極めて限定された法律ということか。
環境省 人が管理しているものは対象とはならない。
質問 これでは、雑草がGM汚染しないように守るという法律を作っているようなものではないか。
環境省 要は人が管理しているものを対象とはしないという法律だ。野生動物以外は別の方法で保護していく。これが生物多様性を守る全てではない。
| 質問3 独立行政法人の圃場での栽培実験指針案が出ているが(参照)、花粉の飛散による交雑防止の隔離距離の算定根拠は? |
農水省 その指針は、来年度からの独立行政法人の実験が円滑に行われるように策定しているもの。指針は信頼できる国内外のデータを収集し、安定していて適用可能なデータを確認し、交雑を生じないとして設定した。
質問 英国で環境影響評価実験が行われ、テンサイとナタネではGM作物が生物多様性に影響するという結果が出ているがどう考えているか? また、メキシコでのトウモロコシの原種への汚染については?
農水省 英国の実験は除草剤の使用方法の違いが環境に与える影響を調べたものであって、GM作物が直接環境に及ぼす影響を調べたものではない。テンサイ、ナタネはGMの方が雑草防除効果が高いと出ている。我が国ではGM作物の交雑試験は行っていない。ただ、全国5ヶ所でGM作物を長期栽培して生物相へのモニタリング調査をしている。結果はまだ出ていない。いずれ公開する。
メキシコのトウモロコシの原種がGM汚染されたことは承知している。我が国にはトウモロコシの野生種はないので、立場が違う。
質問 「カルタヘナ法」施行以前に急いで独立行政法人の指針を作るのか? 地方自治体がGM作物栽培規制指針を作っているが、その前に農水が指針を作って参考にせよということか? 花粉の飛散は実際に起きている。鹿島港ではGMナタネがサイロからこぼれおちて付近のナタネと交配している。トウモロコシは輸入の種子にGMが入っている。この実態をどうするのか?
農水省 「カルタヘナ法」施行前に指針を作るのは、背景に、昨年の北海道農業試験センターのGMイネの実験に対して昨年9月10日に署名が出され、情報提供をしっかりやるよう指摘を受けたためだ。理解を得るために安心していただく仕組みを作るために早くから取り組んだ。
質問 栽培面積が広ければ花粉の飛散量は増えるが面積が示されていないのはなぜか?
農水省 ナタネは他殖性が高いので文献に実験規模が書いてあった。カナダでは65ha隔離するなどとなっている。日本の独立行政法人の圃場はカナダより狭いものだが、このデータも採用している。ダイズ、イネについては文献には書かれていないが、これらは自殖性が高いので考慮する必要はない。
質問 データのナタネは800m、トウモロコシは600m交雑が見られたというのを外したのはなぜか?
農水省 我が国の生産態系と異なる文献は除外した。トウモロコシ800mは大規模な面積であるから。ナタネも25〜100haと大規模なので比較対象としない。海外ではアメリカは100m、カナダは200mの隔離距離で、独立行政法人のものはそれより距離を取っている。
質問 カナダでは200mの結果、交雑が進んでいる。それを参考にするのはおかしいのではないか。
農水省 日本では大規模な栽培はないのでそれに沿ったデータを集めた。あくまで試験研究を行う指針だ。独立行政法人のみで、他の試験機関は関係ない。一義的には、独立行政法人の試験栽培で理解を得られるようにと考えて策定しているが、民間が行う研究にも参考にと考えている。一般の栽培について将来考える時にも参考にしてもらえばと思う。
| 質問4 バイオ作物懇話会の栽培には本法は適用されるのか? |
農水省 「カルタヘナ法」では、GM作物の使用については法律上は主務大臣により承認される。周辺の方々への情報提供などは別途決める。
質問 商業栽培の場合の指針は別に作るのか?
農水省 現時点で商業栽培はされていないが、実験栽培がされているので、関係者の方々に情報提供をするなどの指導をしている。将来国内で商業栽培する場合には何らかの対応をしていく。原則的には、法律に基づいて承認され、安全性が確保されているものは栽培できる。自治体で策定される指針、条例は関係法例が遵守されていればいいのだが、一切栽培できなくなるようなものは問題だ。一律に国の独立行政法人の行う試験研究についてもできなくなるようでは困る。試験研究は必要性があるから、理解を求めつつやっていく。
質問 バイオ作物懇話会は商業栽培を行おうとしている。「カルタヘナ法」では申請をして主務大臣の承認を得れば自由にできるのか?
農水省 「カルタヘナ法」では、生物相への影響を防止するという観点で栽培条件をつけるということが概念上あるが、通常の栽培で野生生物への影響がなければ問題なく承認される。一般作物への影響については、交雑、混入防止などをお願いしていく。
質問 「カルタヘナ法」では拡散防止措置については、一般農地ではどのようにするのか?
農水省 「カルタヘナ法」で言う拡散防止措置は第二種の閉鎖系での使用で、組み換え生物が外に出ないようにすることを意味している。従来の作物への拡散は「カルタヘナ法」の概念とは別だ。
岩佐恵美議員 カルタヘナ議定書の性格と国内法の限定された性格が違っている。今日もEUのように農作物まで対象とされないと指摘されているが、環境省は「生物多様性は野生生物なのだ、農作物まで手が出せない、別の方法で考える」とし、「栽培まで規制することは難しい」としている。あちこちで行われている実験が一般作物に影響があると危惧されているが、野生生物にどんな影響が出るか、といったデータを取る必要がある。生物多様性に絶対影響がないということで認めなくてはならないという厳しい対応が必要。生産の現場をこの法律でしばれるかはこれからの問題。今の農水省の見解では無理ということか。いったん被害が出ると修復は不可能。慎重にやっていかねばならない。皆さんと監視するとともに、法律上不備があるなら変えていかねばならない。
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