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GM作物用除草剤の毒性 実に興味深い論文が発表されたので、ぜひ読んで欲しい。題名は「異常な殺人事件を起こす子どもの脳と原因論――遺伝子組換え作物用除草剤など攻撃性を増す化学物質汚染も影響?」(『科学』8月号、岩波書店)。 進む遺伝子汚染 この間明るみに出た一連の出来事は、いずれも遺伝子汚染の深刻さを物語っている。 自治体の栽培規制出そろう この間、自治体で進められてきたGM作物の栽培を規制する指針や条例が、ようやく実体化しつつある。きっかけは、バイオ作物懇話会(宮崎在住・長友勝利代表)が進めてきた除草剤耐性大豆の国内栽培試験だった。2003年には、茨城県谷和原村、滋賀県中主町、岐阜県瑞穂市の3カ所でGM大豆が栽培された。汚染を懸念する農家や消費者の間で、GM作物の一般圃場での栽培を危惧する声が高まっていた。 |
北海道では、2002年に北見市でバイオ作物懇話会がGM大豆を栽培したのをきっかけとして、栽培規制を求める声が広がっていた。翌年、独立行政法人・北海道農業研究センターの試験圃場で、農業生物資源研究所が開発したトウモロコシの遺伝子を導入した組み換え稲の試験栽培が行われ、GM作物に反対する声はさらに強まった。
茨城県では、独立行政法人・農業環境技術研究所の試験圃場で、農業技術研究機構・作物研究所が開発した、必須アミノ酸であるトリプトファンを高蓄積させた稲の試験栽培が行われた。茨城県では、谷和原村におけるバイオ作物懇和会のGM大豆作付けや、日本モンサント社の圃場で毎年GM作物の実験が繰り返されていることもあり、懸念を超えて怒りが爆発しつつあった。
こうして岩手県、北海道、茨城県と、バイオ作物懇話会による中主町でのGM大豆の栽培が発覚して、刈り取りすき込みが行われた際に、國松善次知事が記者会見の席上で、「遺伝子組み換え作物の作付けを規制する独自の指針をつくる」と表明した滋賀県をあわせた4自治体で、条例・指針等でGM作物の栽培規制を進める動きが始まった。
茨城県は、いち早く2004年3月4日に「遺伝子組換え農作物の栽培に係る方針」をつくり、そこで野外で栽培を行う場合、近隣の農家の了解を得ることと、他の農作物への交雑防止を求めた。しかし、指針や条例よりも、はるかに規制力の乏しい方針にとどめた。
岩手県は、2月9日に開かれた食の安全安心委員会で、県内の一般圃場を対象とした、遺伝子組み換え作物の規制を行う「遺伝子組み換え食用作物の栽培規制に関するガイドライン(仮称)」を、2004年中に策定することになった。6月にその骨子が発表されたが、一般圃場での栽培は規制するものの、滋賀県同様、研究段階の野外実験は規制の対象外にした。
滋賀県では2003年8月の知事の表明を受け、その後、カルタヘナ議定書国内法が施行されたため、GM栽培規制の方向が明確になってから指針づくりに取りかかる方針に切り替えられ、やっと2004年8月20日に「遺伝子組換え農作物の栽培に関する滋賀県指針」が発表された。
指針の中身は、一般圃場での栽培に関しても「自粛の要請」などにとどまり、肝心の研究段階での野外実験にいたっては規制の対象外にするなど、当初の知事の意気込みから見ると、かなり後退する内容になってしまった。
こうして、各県でGM栽培規制の動きは始まったが、農水省や産業界、推進派科学者による強い反対工作が進み、規制の中身は当初のものよりトーンダウンしている。しかも相次いで研究段階での規制がはずされていく中で、北海道の動向が注目された。
北海道では2003年12月の道議会予算特別委員会で、遺伝子組み換え作物栽培規制を含んだ「食に関する条例」をつくることが示された。ただし2005年4月から条例を施行する予定で、条例施行までの1年間は過渡期として、指針で規制する方針をとった。
条例は、北海道農政部食品安全室を中心に検討が進められてきた。その際、GM作物の一般圃場での栽培と、研究段階での野外での栽培実験とを分けて、前者に関しては「食の安全・安心条例(仮称)」で栽培中止要請を含む規制を行うことになった。後者に関しては、検討会を設置して議論を重ねてきた。8月17日に開かれた検討会に、同食品安全室より提出された「遺伝子組換え作物の栽培試験に係る実施条件(案)」では、実施にあたっては知事の許可制にすること、「遺伝子組換え作物栽培試験評価委員会」を設置して審議を行うこと、となった。なお、滋賀県と北海道の動向に関しては、詳細が14ページ以降にあるので、それを見て欲しい。