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GM種子汚染
なぜダウ・ケミカルは栽培実験を中止したのか?
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8月11日に突然、ダウ・ケミカル日本社は、つくば市にある独立行政法人・農業環境技術研究所の隔離圃場で6月14日から行ってきたGMトウモロコシの栽培試験の中止を発表した。
実験していた品種は、「除草剤耐性・殺虫性トウモロコシTC6275」で、カルタヘナ議定書国内法施行に伴う、野生生物への影響評価の試験であった。
経緯を見てみよう。栽培試験中の7月7日、除草剤を撒いたところ、本来ならばすべて枯れるはずの対照区の非GMトウモロコシの一部が枯れなかったことから始まった。この結果を米国本社に問い合わせたところ、7月20日に回答があり、非GM種子の中にGM種子が混入していたことが判明した。しかも、その品種は、日本では栽培が承認されていない「除草剤耐性・殺虫性トウモロコシ1507系統」であることがわかった。これだけでも大きな問題だが、混入率が実に15.6%という高い割合だった。
7月23日にこの結果が農業環境技術研究所に報告され、試験中止の手順が協議された。8月3日に農水省にこの間の経緯が報告され、8月6日には刈り取られた。
農水省は8月3日の段階で、すでにこの違反行為を掌握していたにもかかわらず、公表したのは事態を把握してから1週間以上も経ち、さらには刈り取りもすみ、当のダウ・ケミカルが発表した翌日の8月12日だった。
多い疑問点
GM種子が非GM種子の中に混入したわけだが、その理由はいまだに明らかにされておらず、このような混入が日常化している可能性がある。また、今回はたまたま試験で用いられた種子だったが、一般に販売されている米国産トウモロコシ種子にも混入している可能性が考えられるため、原因の徹底究明が必要である。
その上で、混入していたのが単なるGM種子ではない未承認のGM種子であり、しかも極めて高い割合の混入だった。なぜそのような事態が起きたのか、その理由も不明であり、調査が必要である。
今回の試験に用いたGM作物と、対照区に混入していたGM作物は、両者とも除草剤グルホシネート(商品名としてはバスタなど)へ耐性をもたせた品種であった。もしグリホサート(商品名としてはラウンドアップなど)耐性の品種であれば、非GM品種同様に、除草剤バスタを撒けば枯れてしまうため、その存在はわからなかったことになる。これまでにも、GM種子が混入していて気がつかなかったこともあり得る。その点に関しても、調査が必要である。
さらには15.6%という高い割合での混入が日常化している場合、5%以上とされるGM食品における表示義務が生じるため、このような事態を放置しておくことは「違法行為」になる。なぜ高い割合で混入したのか、調査が必要である。
農水省はこれまで、輸入種子に関しては、ほとんど検査を行っておらず、未承認品種としてスターリンクの調査結果しか公表してこなかった。今後、どこまで検査を行っていくかを示すことができていない。事件は、このままうやむやにされる可能性が強い。そうさせてはならない。
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