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第1回GMOフリーゾーン全国集会は、フリーゾーン運動のネットワークをアジアに広げることも目的のひとつとして、企画が進められていました。そして、生協連合会きらりのみなさんのご尽力で、韓国の仲間にも参加してもらうことができたのですが、もう一人、フィリピンで初のGMOフリーゾーン宣言をしたボホール島のポール・ボージャさん(SEARICE=コミュニティのエンパワメントのための東南アジア地域イニシアティブ)をお招きすべく、昨年末から呼びかけを始めていました。しかしポールさんは、3月12日からブラジルで開催された生物多様性条約のカルタヘナ議定書締約国会議に参加するため超多忙で、連絡がとりにくい状況が続きました。そして、来日できない代わりに「GMOフリー・ボホール」というタイトルの報告をお送りいただいたのは、集会の朝。届いているのに気づいたのは、集会の翌日でした。報告を添付したメールには「ブラジル行きの準備に追われ、メールをなかなか送れませんでした、すみません。集会の成功をお祈りします」とメッセージがありました。
3月11日の集会で、せめてポールさんの報告をご紹介できればよかった、と残念でなりませんが、フィリピンから日本の運動に共感と連帯のメッセージが送られていることは、日本でフリーゾーン運動に取り組んでいるおおぜいの仲間に、ぜひ伝えたいと思います。以下、送られてきた報告の内容を簡単にお伝えします。尚、報告の全文(パワーポイントファイルで箇条書きですが)は近日中に全訳しますので、ご希望の場合はメールにてご連絡ください(ryoko-s@mbi.nifty.com)。
フィリピンで、アジア初のGM作物商業栽培始まる
フィリピンでは1998年、市民の大きな反対があったにもかかわらず、遺伝子組み換え作物の最初の野外実験(モンサント社のBtコーン)が政府によって承認されました。2002年には農務省によって「行政命令第8号」が出され、遺伝子組み換え作物の商品化のガイドラインが定められました。これによってフィリピンでは、アジア初となる遺伝子組み換え作物の商業栽培が開始されました。現在では、19品目(トウモロコシ、大豆、ワタ、ジャガイモ、てんさい、ナタネ)の商業栽培が認められています。アジアで随一の遺伝子組み換え作物の栽培国であるにもかかわらず、政府はGMOの拡散について、まったくモニタリング活動を行っていません。
GMOフリー・ボホール
ボホールはフィリピンの中央に位置する島で、40万ヘクタールの面積に人口は100万人。産業のほとんどが農業で、主な作物は、コメ、トウモロコシ、根菜、イモ類です。2003年、遺伝子組み換え作物の商品化について農務省に抗議するハンガーストライキが起こりましたが、SEARICEの呼びかけで2002年に結成されたBNFR(農民の権利のためのボホールネットワーク)がこのハンストを支援すると同時に、GMOフリー・キャンペーンを立ち上げました。このキャンペーンで行ったことは、メディア対象の啓発活動、GMOフリー・ボホールのための請願活動、GMO入門書の出版、大司教や協会の支持を求める活動、産業界との対話、情報を広めるためのキャラバン、州政府との話し合い、州議会に対するロビイングなどです。
GMOに対する予防措置を謳った州法
そして2003年6月16日、州決議2003-235号が州議会を通過しました。その目的は、「ボホール島民の健康とボホールの環境を保護する」ことであり、GMOの安全性と危険性については目下議論の最中であるとした上で、「予防原則」を謳いました。
2003年8月5日には、この州決議に代わるものとして、州条例2003-010号が知事によって調印され、州法になりました。この法律は「GMOに対する予防的措置」として知られ、ボホール島内でのGMOのいかなる屋内実験も屋外実験も禁止しています。
この法律の実施状況ならびにGMO全般についての監視活動を行うため「GMOモニタリング委員会」が結成されました。メンバーは、市民団体から3名、産業界から3名、政府から3名で、委員長をつとめるのは州知事です。遺伝子組み換え作物の導入を認める場合は、この委員会の全会一致が必要です。この法律に違反した場合、5000ペソ(およそ11000円)以下の罰金または1年以下の懲役、司法の判断によってはその両方が課されます。
このような法律が実現した背景には、産業界の協力があったのと同時に、州独自の有機認証制度のためのキャンペーン、農民の種子に対する権利のためのキャンペーンとの連携などがありました。
今後の課題としては、ボホール島にはGMOの検査体制がないため、より有効な監視システムが必要であること、有機農業・自家採種などの遺伝子組み換え作物に対するオルタナティブを強化していく必要があること、などが挙げられます。また、国中にGMOフリーゾーンを広げていくことも必要であり、GMOの表示義務を求めるキャンペーンとも連携していく必要があります。
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