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GM作物栽培規制条例で汚染は防げるか?

各地で遺伝子組み換え作物の栽培に関する条例や指針によるルール作りが検討されています。
先例的役割を果たした北海道と新潟の条例を比べてみましょう。新潟県の新潟県議会二月定例会は『遺伝子組み換え作物のあり方検討委員会』と2006年1月13日の『GM作物の栽培基準を考える検討会」による栽培基準の検討を踏まえ、条例案を提出、3月に可決されました。都道府県の遺伝子組み換え作物の栽培に関する条例制定は北海道に次いで2番目です。

両県の条例は、ともに規制の目的に「一般作物との交雑や混入が周辺の生産者や地域農業に及ぼす経済的損失や生産・流通上の混乱」をあげています。北海道条例はこれに加えて、「消費者への健康への影響への懸念」を掲げていますが、新潟条例は消費者の健康そのものではなく、「遺伝子組み換え作物に対する県民の不安の解消」と北海道より後退した上、「遺伝子組み換え作物の開発」を考慮するとの趣旨が入れられています。

北海道条例では栽培の許可にあたっては消費者代表も入った知事の諮問機関である「北海道食の安全・安心委員会」に意見を聞き、その付託をうけた「専門部会」が交雑混入の防止措置についての報告を委員会あてに行うことになっています。しかし、新潟条例で知事が意見を聴くことになっている「にいがた食の安全・安心審議会」は専門家のみで構成され、さらには「交雑防止措置」についてのみの意見を聴く機関に留まっています。

両条例では、試験研究機関の栽培は届出制、一般生産者の栽培は許可制とし、栽培に当たり地元説明会の開催が基本的に義務づけられました。知事に必要な措置を勧告できる権限を与え、条例違反した場合の知事への情報提供も義務づけられました。しかし、新潟条例では知事の各権限は「交雑防止措置」のためと限定されており、この点でも北海道条例より大きく後退しています。
 新潟条例では、通常作物への交雑や混入を防ぐための栽培基準は、イネの隔離距離を57m以上とした上で、出穂期を2週間以上ずらして作付けすることとされています。大豆とトウモロコシの栽培基準は北海道条例と同じく20m、1200mです。北海道条例ではイネの隔離距離は300mとなっていますから北海道より後退した内容です。

徳島県でも条例の制定が検討中です。ガイドラインとしてはつくば市、東京都、千葉県などで検討が進められています。北海道での条例のレベルを維持し、各地のガイドラインを栽培規制の実効性あるものとするよう今後も強く働きかけていきましょう。

古賀真子

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