遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
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2006年ナタネ自生調査結果
GMナタネ自生の根絶を!
■昨年の倍以上の調査数
昨年に引き続き全国各地で市民によるナタネの自生調査が行われ、7月8日のエルマコヴァ東京講演の後に報告集会がもたれました。
「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」の呼びかけに応えて、各地から寄せられたナタネ調査数は、昨年2005年の調査では23都府県1177検体でした。2006年は、北海道から鹿児島まで、1942検体と広がりました。また農民連分析センターや中部四つ葉会、種子ネットが同じく2006年に行った300余の検査も加えると、その総数は1都1道2府40県で2246検体となりました。

県当たりの調査箇所数は1ヵ所から500ヵ所まで大きくばらついていますが、調査地域はほぼ全国を覆うにまで拡がったことになります。同時に今年は、この市民による自生調査活動が、福岡や四日市でテレビニュースで報道されました。

■複合耐性を2件検出!
今年の調査のうち組み換え遺伝子が検出されたのは、タンパク抗体による1次検査で、ラウンドアップ耐性が86件、バスタ耐性が50件、複合耐性が1件(千葉県:種子ネット調査分)の合わせて137検体。DNA増幅(PCR)による2次検査では同じくラウンドアップ耐性19件、バスタ耐性14件、複合1件(千葉県:生活クラブ千葉調査分)となりました。今回の調査の特徴をいくつか挙げてみたいと思います。

いくつかの陸揚げ港から製油工場のルートでは、工場側並びに市民による定期的な清掃行動によって、GMナタネ検出が低減している所がありました。このことは対症療法的ではあり、大変な労力を費やしてのことではありますが、とりあえずの成果です。

その一方で、四日市港などの輸送路沿いで引き続きナタネの群落が見られ、そのうち何ヵ所かでは、自生GMナタネの茎径が数センチに及ぶ個体が確認されています。これなどは冬を越して生育している可能性を疑わせます。
越冬を疑わせる個体や、複合耐性個体が確認されていることなどから考えますと、単なる輸送時のこぼれ落ちによるもの以上の事態が懸念されます。

GMナタネ、カルタヘナ国内法で承認!
輸入されているGMナタネのうち、もっとも量が多いモンサント社の除草剤ナタネは、通称「カルタヘナ法」による第一種使用規定(隔離しない野外での栽培が可能)に基づく承認を、今年受けました。国内でGM生物を利用しようとするときは、このカルタヘナ法(正式名「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」、生物多様性条約カルタヘナ議定書に基づく国内法)に基づいて承認を受けなければなりません。
これまでGMナタネは、この承認を受けずに輸入されていました。カルタヘナ法制定以前に安全承認を受けて輸入されていたものは、「経過処置」としてカルタヘナ法承認を受けなくとも輸入可能というお目こぼしによるものでした。(未だにバスタ耐性GMナタネはこの「経過処置」処遇として、承認を受けずに輸入されています。)

問題の多い承認審査過程
果たしてラウンドアップ耐性のGMナタネは、生物多様性に影響を及ぼすことがないのでしょうか? 詳細はその承認書類を参照していただきたい(下記アドレス)のですが、その承認内容は決して安心できるものではありません。

(https://ch.biodic.go.jp/bch/OpenDocDownload.do;jsessionid=9D8C1CD1869E77B28E3B3B4343456BFF?ref_no=1)
自生ナタネ調査2006

 

調査数

1次検査陽性

2次検査陽性

ラ耐性

ハ゛耐性

ラ耐性

ハ゛耐性

総合計

2,246

87

51

20

15

北海道

11

 

 

 

 

青森

10

 

 

 

 

岩手

14

 

 

 

 

秋田

4

 

 

 

 

山形

1

 

 

 

 

宮城

9

 

 

 

 

福島

10

1

 

 

 

栃木

5

 

 

 

 

茨城

65

3

 

 

2

埼玉

150

 

 

 

 

千葉

265

19

6

7

3

東京

79

 

 

 

 

神奈川

423

 

1

 

 

山梨

2

 

 

 

 

長野

97

 

 

 

 

岐阜

22

 

 

 

 

静岡

45

 

3

 

 

愛知

53

14

7

 

 

滋賀

5

 

 

 

 

京都

25

 

 

 

 

奈良

11

 

 

 

 

富山

4

 

 

 

 

石川

3

 

 

 

 

福井

4

 

 

 

 

三重

87

36

17

 

 

和歌山

2

 

 

 

 

大阪

111

 

 

 

 

兵庫

37

2

1

 

1

島根

11

 

 

 

 

鳥取

6

 

 

 

 

岡山

13

 

 

 

 

広島

10

 

 

 

 

山口

18

 

 

 

 

香川

5

 

 

 

 

愛媛

5

 

 

 

 

徳島

12

 

 

 

 

高知

5

 

 

 

 

福岡

504

12

13

13

8

佐賀

10

 

 

 

 

大分

19

 

1

 

1

熊本

37

 

 

 

 

長崎

17

 

2

 

 

宮崎

10

 

 

 

 

鹿児島

10

 

 

 

 


ラ耐性:ラウント゛アッフ°耐性、ハ゛耐性:バスタ耐性

簡単に言えばGMナタネの生物多様性への影響範囲を極端に限定し、その結果「影響なし」と結論しているに過ぎません。
「競合性」に関して他の植生への影響や、「有害物質産生性」から昆虫類、動物への影響をわずかに言及していますが、いずれも英国などの外国における実験結果をもとにした推論によって生物多様性に影響なしとしているだけです。

アブラナ科アブラナ属(在来ナタネ、かぶ、白菜、小松菜、野沢菜、つけ菜、チンゲン菜、パクチョイ等)の植物に対する交雑問題に関しても、現在国内に存在するものは、在来ナタネを除いて明治以降に導入された外来種であることから、それらに対して交雑等があったとしても、「生物多様性」には関係なしとしています。極めつけは、平安時代の文献にも記述のある歴史を持つ在来ナタネについても、外国から導入された栽培由来の外来植物と切って捨てていることです。その結果GMナタネが影響を及ぼす在来のアブラナ科植物は存在しなくなり、花粉その他による交雑が起きようが、「生物多様性」に影響なし、という結論です。

何よりも拡散防止処置を
GMナタネの自生は、一部地域で改善されながらも、基本的には拡大し続けています。調査箇所が倍加したとはいえ、まだまだ点と線での調査であり、1年のうちのある瞬間を切り取っただけでしかありません。一過性でない継続的な監視と除去活動が必要とされます。
操作されたナタネの遺伝情報の氾濫が、どのような事態を引き起こすのかわかりません。GMナタネの大量輸入が続く限りは、その不安は解消されないでしょう。 
倉形正則

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